温泉は昔から癒やしの場

温泉の抗酸化測定

※温泉の成分は季節ごと年ごとに変化しますので、ホームページ上のPHなどと違う点も見られますことご了承ください)

「健康を守る本当によい水」環境還元研究所所長 早川英雄著から抜粋

温泉は昔から日本人の憩いの場であり、癒しの場でした。温泉で療養すると傷が治ったり、慢性病が快癒していくことは誰もが経験的に知っていますが、それがなぜなのかは解明されていません。そこで私は、温泉水の抗酸化作用や酸化還元電位を調べてみました。多少の偏見はあるかもしれませんが、温泉の健康効果に抗酸化作用が関与しているのではないかと考えたからです。
私は、日本でも名湯といわれる各地の温泉に行って、その温泉水の水素イオン濃度(pH)、電気伝導度(EC)、酸化還元電位(ORP)、抗酸化値(水素ラジカル量換算値)などを調べました。それをまとめたものが下の表です。

温泉名 水素イオン濃度(pH) 電気伝導度EC(ms/cm) ORP酸化還元電位(mV) 抗酸化値活性水素量換算値(ppb) 源泉の温度(℃) 飲用
玉川(秋田) 1.30 40.00 -200 40 95 ×
鳴子
(宮城)
8.95 3.70 -350 8.5 90 ×
秋保
(宮城)
7.50 6.00 -150 1~2 90 ×
小野川
(山形)
6.50 8.89 -390 8 90
那須
(栃木)殺生石
2.20 2.20 -160 20 90 ×
日光湯本
(栃木)
7.50 1.70 -350 10~11 60 ×
鬼怒川
(栃木)
7.00 0.64   3.5   ×
草津
(群馬)
2.00 5.30 +60 3 60 ×

pHは7.0が中性、電気伝導度は電気を通す度合いで、高いほどミネラルが多いことを示します。
ORPは数値が低いほど還元されており、抗酸化値は高いほど水素ラジカルが多く、抗酸化力が強いことになります。
なお、測定のために採取して湯は基本的に源泉です。源泉が採れない場合は、浴槽の湯を採取しました。
さて、この表を見ると、ガンや難病の湯治で知られる玉川温泉は強酸性泉で、ミネラルが多く、強い抗酸化力があることがわかります。

また、温泉としてバランスがいいのは、小野川温泉です。金属イオンがバランスよく溶け込んでおり、ORPが低くて抗酸化作用もあり、さらに飲用もできます。

この各地の温泉水の測定から、私なりに温泉の効果をまとめてみました

一、よい温泉の条件として、抗酸化力は必須事項である。
二、ミネラルが多く、pHが酸性の温泉は抗酸化力が持続し、保温効果も長く続く。
三、抗酸化力の強い温泉水を入浴と飲用の両方で併用すれば、効果は倍増する。

以上